沖縄本部町でのダイビング 冬編(12~2月)
1.気候と海況について
本格的に冬の気候が始まるのはお正月を過ぎたころ。
北寄りの風向きが続き、強烈な北風がふきつける日も珍しくありません。
ダイビングポイントは瀬底島周辺や沖縄本島周辺が中心となり、水納島には「行けたらラッキー」という海況になります。
水温は12月初めで23度、2月の終わりには20度と短期間でマイナス3度以上の急激な水温低下が起こり、北風強風の日の浅場は20度を下回ることもあります。
太陽の光の強さも夏とは段違いなため海の中は少し暗め。
透視度は平均して15mほど。
2.生物について
水温の低下とともに魚類は動きが鈍くなり、それに合わせて巣穴を持つハゼやスズメダイ・ハナダイも隠れやすくなります。
幼魚を見かけるのは稀になり、魚リータには厳しい季節。
甲殻類には水温低下は関係ないようで、夏同様に見つけられれば・・・って感じですね。
「冬はウミウシが多い」ってよく言われてますが、この時期はまだ増えてきている途中といった感じ。
3.ピックアップ生物
トゲトゲウミウシ
餌であるコケムシが瀬底島のポイントに多く、真冬から晩春まではある程度は安定的に見ることができます。
トゲの先端の模様が美しくて、何度撮っても楽しいウミウシです。
ピグミーシードラゴン(キオミクティス・ルメンガニィ)
海草が多くなるからか、絡みついているところをちょくちょく見つけられます。
ペアになると同じところに長くいてくれて観察しやすい状態が続きます。
トウアカクマノミの群れ
本部半島沿いのポイントで見ることのできる、1つのイソギンチャクになぜか群れるトウアカクマノミ。
少し泳がないと行くことができませんけど、きっとここでしか見ることのできない異様な光景でおススメです。
ヒゲモジャハゼ
こちらも本部半島沿いのあるポイント限定でしか見ることのできない生き物。
肉眼ではヒゲのあるなしまでは確認できないのでカメラはある意味必須です。
保護色を持っている特有の「きっとバレてないはず」という感覚のせいなのか、わりとカメラを近くまで寄せても逃げませんよ。
カエルアンコウ幼魚
沖縄本島周辺でカエルアンコウの仲間の幼魚がよく見られるのは1月ごろから。
ウミヒルモの周辺やサンゴ礫に隠れています。
ほとんどがオオモンカエルアンコウの幼魚ですが、たまーにイロカエルやクマドリカエルが出てきてアイドル化します。
4.ピックアップ観光地
桜まつり&沖縄国際洋蘭博覧会
毎年1月後半に本部町が日本一早い桜祭りと銘打って八重岳で桜祭り、2月前半に海洋博記念公園内の熱帯ドリームセンターで沖縄国際洋蘭博覧会が開催されています。
本部町八重岳の寒緋桜
沖縄には本土の人が思い浮かべる白っぽい桜は無く、濃いピンク色をしている寒緋桜が多く植えられています。
花見も桜の木の下で宴会をするのではなく、歩いて見て回るのが普通です。
沖縄国際洋蘭博覧会
日本最大の洋蘭博覧会で最高賞に内閣総理大臣賞があります。
開催会場内で期間限定で販売されているトルコアイスを食べるのが我が家の恒例行事となっています。
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